デザイン

デザインディレクション研修を行いました

オハコでどんな研修を行っているか気になる方へ。新卒社員を対象としたデザインディレクション研修の様子をお伝えします。
読了目安:8分
Design Team
Design Team
2019-5-9

こんにちは、デザインチームです。

先日、すべての新卒社員を対象としたデザインディレクション研修を行いました。 オハコにはデザイナーのみならず、幅広い職域のメンバーがデザインに興味を持ち、活発に意見を交換できる文化があります。

直接デザインをすることがなくても、チームで連携しながらプロジェクトを進める上でデザインの知識を持つことは大きな助けとなります。

研修では2日間で座学とワークショップ、成果発表プレゼンテーションを行い「オハコのデザインディレクションとは何か?」を体験してもらいました。今回はその様子をご紹介します。

研修の目的

はじめに、オハコにおけるデザインディレクションとは 「顧客の依頼を理解し、ビジュアルデザインの方針を決定すること」 を指しています。

研修では以下の3点を中心に、実際にワークを通して理解してもらうことを目的としました。

  • デザインディレクションが、プロジェクトでどのように活用されるかを理解する
  • オハコのデザイナーがどのような考え方で、デザインに繋げていくかを知る
  • 顧客の依頼内容から、視覚イメージを絞り込むまでを体感する

研修の流れ

  • 1部 オハコのデザインディレクションとは
  • 2部 ワークショップ -プロダクトのムードボードを作る-
  • 3部 プレゼンテーション

1部 オハコのデザインディレクションとは

「デザインはどうやって決めていると思いますか?」 研修の冒頭で、先輩デザイナーから質問が投げかけられました。

この質問に新卒メンバーから思い思いの声が上がりましたが、「ガイドラインを守る」「使いやすく設計する」といったことは意識していても、ビジュアルに関してどのように決めていくのかは分からないメンバーが多いようでした。

オハコではプロダクトの企画段階から参画するプロジェクトが多く、コンセプト策定からビジュアルデザインを一貫して行うことで、質の高いプロダクトを実現しています。ビジュアルデザインの方針を決めるために、主に以下の事柄についてを明らかにします。

方針を決めるためのポイント

  • この「プロジェクト」がどのような目的であるか
  • 「クライアント」が「サービス(プロダクト)」をどうしていきたいか
  • 「ユーザー」にとってどうあるべきなのか
  • このプロダクトに関わる「人々」がどうなるべきか

これらをプロジェクトメンバー全員が、顧客の依頼内容を元に情報を深掘りながら、顧客自身が気づいていない課題にも気づけるよう、さまざまな視点からプロダクトがどうあるべきかを探り、理解を深め、依頼内容を解決するプロジェクトの方向性を定めていきます。

キーワードの認識を合わせる

方向性が固まってくると、いくつかの軸となるキーワードが浮かびます。

ただ、キーワードひとつを取っても、さまざまな意味が含まれます。 例えば「自然な感じにしたい」という言葉に対して、イメージするものや、連想されるニュアンスは人によって異なります。

どういった意図で「自然」を求めているかを、文脈の前後や、より情報の深掘りをしながら顧客と認識を合わせていくことで、どのように情報設計をし、ビジュアルに落としていくかのイメージを明確にします。

2部 ワークショップ -プロダクトのムードボードを作る-

これまでの情報を実案件を例にしながら伝えたところで、新卒メンバーには二人一組の2チームに分かれてもらいました。 そして以下のテーマを課題とし、どのような考え方で解決していくのかイメージが伝わるようにムードボードを作り、プレゼンテーションをしてもらいます。

テーマ

「医療・介護の現場で使うアプリのリデザイン」

概要

現在のアプリ画面には、リハビリ結果をグラフや数値のみで表示されており、介護現場での限られた時間で、施設利用者に対して適切に説明することが難しい印象となっている。データを利用し、ユーザーがリハビリを継続したくなるポジティブな気持ちになれる画面にしたい。


これをテーマとして、より詳細な依頼内容を伝え、顧客になりきった社員にヒアリングを行う時間を設けました。


ヒアリングで何を質問したらよいかと戸惑うメンバーたちには

「プロジェクト開始時は、何もかもが分からない状態。  顧客へ質問することを恐れず、出来る限り理解を深めようとする姿勢が大事」

と、アドバイスを受ける姿が見られ、顧客の抱えている悩みや、期待などを深掘りしてもらいました。


ヒアリング後はチームごとに分かれ、依頼内容の資料を確認したり、インターネットで情報収集をしたりと、さまざまな方法でプロダクトを理解しようと奮闘しました。

ただ、それらのあらゆる情報を、決められた時間の中でどのように1枚にまとめるかも難しいところです。そこで、「軸となるキーワードを決める」 ことから進めてもらうことにしました。

「このプロジェクトはどこを目指して」いて、そのためにプロダクトは「誰に対してどのような価値を届けるべきか」を決めることで、イメージをまとまりやすくなります。

3部 プレゼンテーション

翌日、作成したムードボードと共にデザインのコンセプトを発表してもらいました。

Aチーム

Aチームは、これまでの情報から「目に優しい」「アクセシビリティ」「明るい」「あのときの自分へ」「前向き」「笑顔」「太陽」などさまざまなキーワードを連想していくなかで、 「優しい・暖かい・温厚」 を軸となるキーワードとして提案をしてくれました。

元のアプリのコンセプトや「ユーザーがポジティブな気持ちで利用できるよう」という顧客の要望から「ポジティブさ」が重要だと感じ、画面にもその雰囲気を反映できれば。と考えたそうです。

キーワードは、以下のようにボードに反映してくれました。

  • 「優しさ」が感じられるよう、太く丸みのあるシンプルなアイコンを選択。同様に丸みがあり視認しやすいフォントを選択。
  • 緩やかで角の少ないグラフを採用。また、グラフが読み取れなくても意味が分かるように、コメントが吹き出しで表示されるデザインとした。
  • 「暖かい」雰囲気が伝わる日だまりの写真を選択。そこから色を抽出し調整することで色彩を決定。

Bチーム

続いてBチームは、「伝えやすい」「明るい」「やさしい」「きれい」「透明性」「安心」などのキーワードを連想していくなかで、「ポジティブ・分かりやすい・信頼」 を軸となるキーワードとして提案をしてくれました。

分かりやすい画面にすることで医療・介護スタッフとユーザーとの信頼が生まれ、ユーザーがポジティブな気持ちになることを狙いとしたそうです。

キーワードは、以下のようにボードに反映してくれました。

  • 「信頼」というキーワードから、ビジネス系のデザインでよく使用されるブルーを選択。
  • キーワードの「分かりやすい」を画面に反映、右足のデータは右に、左足のデータは左に配置するなど、画面構成を身体に合わせ直感的にする。
  • 「ポジティブ」「信頼」を表現するため、笑顔のスタッフとユーザーの写真を使用する。

両チームとも、短時間のワークにもかかわらず核心をついた発想が多く、チーム内で議論を重ねた様子がよく伝わるプレゼンテーションでした!

それぞれの発表後には、記事冒頭にある「方針を決めるためのポイント」を踏まえて、以下のような指摘なども出てきました。

  • 「暖かい」を表現するためのカラーとしてはいいが、今回利用される現場のターゲットに適切であるか?
  • 「信頼」の印象はビジネス寄りの考え方でいいのか?「ポジティブ」に対して冷たい・堅い印象にはならないか?
  • アイコンは想定してある使い方に対してラインの太さやデザインは適切であるか?

また、このテーマは過去にオハコが担当した実際のプロジェクトでもあったため、実際はどれくらいの時間で、どのような考え方でデザインディレクションに落とし込んだのかを、共有することで、お互いに発見を得ることができるワークとなりました。

研修を終えて

この研修を通して新卒メンバーはからは以下のような感想がありました。

  • 先輩のデザイナーがコンセプトを策定し、ビジュアルに落とし込む精度と速さに驚いた。
  • 体験とUIを繋ぐイメージ作りの部分を、理論的に考えられて非常に嬉しかった。イメージのすり合わせにとても効果的な方法だと思った。自分のスキルの一つにしたい。
  • 色や形を変えるだけで、伝わり方が変わると感じた。細かな色などの選択にも気を配りたいと思った。

最後に

いかがでしたか? 今回のデザインディレクション研修のほかにも、デザインにおける情報設計の研修や、UI/UX実践研修、ロジカルシンキング講座など、さまざまな研修が行われています。

オハコではチームワークを重視しています。幅広い職域の知識に触れることで、これから多様なメンバーと臨むプロジェクトに、広い視野を持って取り組んで欲しいと思っています。

UIデザイン
アートディレクション
研修制度
デザインパートナーをお探しではありませんか?
オハコはデザインと実装の力で、サービスをゼロから形にするデザインコンサルティング会社です。 サービスの成長から逆算し、最適なプロジェクトをデザインします。
デザインについてのご相談は下記よりお問い合わせください。
Design Team
Design Team
オハコのデザインチームです。