プロダクトマネジメント

UXを伝えるために。カスタマーストーリーマーケティングに必要な7+1つのルール

顧客がサービスを体験する前にイメージができる、カスタマーストーリーマーケティングが注目されています。設計を行う上で考慮したいポイントをご紹介します
avator
Misaki Akimoto
2018-11-12

大量消費社会時代の「安い・丈夫・高性能」のキャッチフレーズのような、「モノ(機能)」そのものに価値を見出してきた時代は終焉しました。

顧客の関心や心を満たすものは、モノの先にある「コト(体験)」へと移り、さらに「コト」に対する「共感」へと移っています。その共感が喚起される最も自然な方法として、ストーリーマーケティングが注目されています。

ここではストーリーマーケティングについての概要とストーリーを作る上で知っておきたい7+1つのルールについてご紹介します。

ストーリーマーケティングとは

カスタマーストーリーマーケティングとは、サービスを体験した顧客のストーリーを使ったマーケティングのことです。 ストーリーマーケティングでは、顧客がサービスをあたかも使用したかのように体験させることで共感を生み、需要を生み出すことを目標としています。

カスタマーストーリーマーケティングの7+1のルール

ルール0:チェックされないと意味がない

誰も面白くない物語に興味はありません。

以下の6つのルールは、面白くサービスの強みを伝えるためのルールになっています。

ルール1:対立が存在する

いつの時代も、面白いストーリーには対立が存在します。

ペプシコーラやAppleが熱狂的なファンを獲得できた原因のひとつには、それぞれがコカコーラやマイクロソフトなどとの対立に焦点を当てたマーケティングを展開してきたことにあります。

対立にはさまざまなパターンがありますが、以下に代表的なものを記載しました。

自分の中の対立

映画や小説でよく見られるパターンです。新しいところに進出するべきか、今のところに残るべきか。現状に満足しているか、リスクをとって更なる高みを目指すか。

あなたのサービスも、ユーザーの問題解決の手段となっているでしょう。問題が大きいほど、それを解決する際の葛藤も大きいはずです。その対立をストーリー中で描写することで、ユーザーは自身とストーリーの主人公を重ね合わせます。

ライバルとの対立

漫画やアニメでよく見られるパターンです。戦闘モノに限らず、恋愛モノでもほぼ確実にライバルがでてきますよね。ペプシ対コーラ、のように、企業戦略でも良く見られます。

他にも、悪との対立や過去との対立、巨大権力との対立など、考えればたくさん出てくると思います。

今回はAppleなど企業の例も出しましたが、主人公が対立するように書く、ということを心がけてください。

ルール2:ユーザーが”主人公”である

ストーリーの主人公はあなたのサービスではなく「人」でなくてはなりません。

ユーザーは広告コンテンツを見分ける能力は非常に長けているため、ストーリーが商品の広告のために作られていると感じたら、すぐに読むのをやめてしまうでしょう。

ストーリーの主人公は顧客で、サービスは脇役として出てこないといけません。

ルール3:事実を伝えるのではなく、事実を見せる

「彼は事務所に駆け込み、警察が迫っていることを伝えた」とは言いません。 「彼は事務所のドアを蹴破るようにして中に転がり込むと、乱れきった呼吸を整える間もなくこう言った。『警察だ…!』」

このように、ストーリーにおいては何が起こったかを淡々と伝えるのではなく、ユーザーがそのシーンを”見ている”ように記述する必要があります。

小説では、このような描写がとてもうまく書かれています。その結果、ユーザーはストーリーに感情移入し、共感を生み出しやすくなります。

ルール4:サービスの強みが伝わる構成にする

サービスの何が強みで、どのように認識してほしいのかを考える必要があります。これは広告だけではなくフロント商品にも言えることなのですが、ユーザーを満足させることにこだわりすぎた結果、本当に売りたい商品が売れないという事態に陥ってしまうことがあります。

そうならないために、以下のフローにしたがってストーリーの骨組みを考えましょう。

  • サービスの強みを書き出す
  • 強みが一番活きる状況を考える
  • ペルソナが、そのような状況に陥る原因を洗い出す
  • 対立が生まれるような原因を選ぶ

注意点としては、サービスの強みを強調することに気をとられ、ストーリーが不自然になってしまうことです。もしそうなってしまいそうならサービスの強みの打ち出し方を弱めましょう。

あなたが感じるより、顧客は敏感に情報をキャッチしてくれます。

ルール5:詳細に記す

ルール3とつながるところがありますが、ストーリーは具体的であるほど説得力が増します。

プレゼンテーションでも言われることですが、数字・地名・人名など、固有のものに関しては特に詳しく記述するべきです。

たとえば、ダイエットのためにジムに通っているユーザーのストーリーを作る際に、2ヶ月で約10Kg減に成功、とするのではなく、58日間で9.87Kgものダイエットに成功、とすべきだということです。

ルール6:ビジュアルを有効に使う

デバイスがガラケーからスマホに変化したため、写真や動画などをより有効に使うことができるようになりました。

動画を使うサービスでは動画、写真に関連するサービスでは写真を使うなど、利用シーンに合わせたメディアの利用も感情移入をしてもらうために有効な手段となっています。

また、ユーザーのインタビュー動画などが取れると、ストーリーの信用度が一気に高まり、購買の決めてにもつながります。

ルール7:必ず成功で終わる

「終わりよければすべてよし」ということわざがあるように、ハッピーエンドならストーリー全体が幸せなものだったかのように認識しなおします。

もちろんストーリーの構成やサービスの特性でやむをえない場合はあると思いますが、**ストーリーは必ずハッピーエンド、を心がけてください。

結論

ストーリーを作るにあたり考慮したいルールについて確認してきました。 まずは、メッセージを伝える相手について理解を深める。そして彼らの心に響くストーリーを考え抜くこと。

サービス設計時のペルソナやカスタマージャーニーマップなどを利用し、顧客について再確認をしたのちに今回のルールを参考にしていただけると進めやすいと思います。

また、設計したカスタマーストーリーは、サービスを通して顧客が得られる体験を保証すること、でもあります。 伝え手の意図が中心のストーリーにならないためにも、常に顧客の表情や行動を思い浮かべてコンテンツを作っていきたいですね。

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